- 表現者の権利と危機管理 を考える会
HPの開設に寄せて。
このHPに関心を持ち、足を運んでくださってありがとうございます。
そして、これまで声をあげ、活動の軌跡を残してくださった方々に感謝します。道に迷ったとき、何度も参照し助けてもらいました。このHPを立ちあげることも、そういった方々の活動を目にする中で自然に選択されたことです。
「表現者の権利と危機管理を考える会」のメンバーは、現在、全員が自らも表現活動をする個人で構成されています。そこに支援のプロはいません。長年の友人もいれば、この問題が発生した後、「なんとかしたい」と模索をする中で知り合い、支援メンバーに加わってくれた人もいます。
2017年の夏以降、3年以上の長い年月を、悩みながら共に歩んできました。一人の人間が居場所を失わないために、同様の問題を繰り返させないために、力を尽くしてくれていることに感謝します。現場で活動しながら会の活動を行うことに、私には見せていない苦しみもあるのだと想像します。
私の話を少しします。
私は決して、元から強いからこの問題にあたってこれたのではありません。
被害の告白は、少なからず自分のプライベートを他人に開示することです。自分の人権が踏みにじられたことを話すこと自体に痛みが伴います。応援する声、寄り添う声も多くいただきましたが、心ない言葉を耳にすることもありました。
ひとつひとつの言葉を時間をかけて考え、その言葉が発されるに至った背景を考えてきました。これは構造の問題なんだと、なんとか自分を納得させ、納得しきれないときは人に説明できる言葉を探し出し、違和感を言語化してきました。二次的三次的な問題があるたびに、そのプロセスを経てきました。
構造の問題に帰結させれば、個人のことは責めないでいられます。だからこれはひとつの自衛の方法なのかもしれません。
ハラスメントの問題は、集団の中で起こるからこそ、周囲の人を巻き込んで広がっていきます。そのことを辛く悲しく思い、自分を責める瞬間もあります。
それでも投げ出さずここにいるのは、もう誰にもこんな経験をしてほしくないという思いがあるからです。その思いを汲んで、これまで力を貸してくださった方、背中を支えてくださった方に改めて感謝します。
最後に、同様の被害で苦しんでいる方に。
何よりも、安心できる環境に身を置くことを最優先にしてください。
あなたがよく寝てよく食べて、呼吸をしていてくれることが私の喜びでありお願いです。